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製造中止品(EOL品)の再生産ソリューションとは?【NXP編】

製造中止品(EOL品)の再生産ソリューションとは?【NXP編】

― 文:Rochester Electronics, Ltd.

みなさん、こんにちは。
半導体不足がまだまだ解消されない中、ご使用中の半導体の在庫入手でお困りではないでしょうか?
ロチェスターエレクトロニクスでは、製造中止品(EOL品)の再生産ソリューションを行っております。

まず第1弾として、オリジナルメーカーに認定された再生産ソリューションがどのようなものか、NXP社の製品を例として、より深く掘り下げていきたいと思います。

 

目次

 

再生産ソリューションとは?

ロチェスターエレクトロニクスでは、製造中止品に対するサポートとして、正規完成品の在庫販売ソリューションだけではなく、ロチェスターにて製品を製造する再生産ソリューションを提供しています。

再生産ソリューションには、ウェハ・ダイ在庫を基に製品を製造するものと、ウェハ自体から製造するものがあり、今回はウェハ・ダイ在庫を基に製造する“ウェハ在庫からの再生産”を例に挙げて紹介します。

再生産ソリューションでは、オリジナル半導体メーカーからの供給を受けて、ダイ換算で120億個以上の製造中止品ウェハ在庫を保有しています。 このウェハ在庫と、半導体メーカーより直接移管された情報、技術、テストプログラムを使用して再生産を行い、オリジナル製品と同じ仕様を持った製品を提供しています。

では、ロチェスターの再生産ソリューション、そしてロチェスターの再生産品とはどのようなものでしょうか?
まず、ロチェスターのHP にて商品検索(製品名:P89LPC913)をしてみました。

すると、検索結果に以下のような画面が出てくると思います。

検索結果


この画面で注目していただきたいのは、本来の製造メーカーである、NXP社だけではなく、「Rochester Electronics」の名前も表示されている点です。

この製品はNXP社の製品で、他のメーカーからは同型番の製品は出ていないはずですが、ここには同一型番で別メーカーの製品が出ています。実はこの製品が、ロチェスターによる「再生産」品ということになります。

なお、「P89LPC913」は80C51コア 8-bit MCU製品です。
ロチェスターでは、「P89LPC913」の他にも、80C3x/5x、87C5x/6x/7xなどといった 80C51コア・ベースのMCUの継続供給をサポートしています。
正規完成品の移管と同時に、ダイ在庫、製品設計および製造技術情報の移管も受けているため、メーカー認定の対象製品の再生産ソリューションによるライフサイクルの長い継続供給が可能です。

ここで、一般的な半導体の製造工程を以下に示します。

一般的な半導体の製造工程


上記のように、半導体の製造工程では、ICチップの設計・開発を行い、ウェハを製造します。そのウェハを使用して、パッケージ化を行い(組立て工程)、出来上がった製品が仕様を満たすかどうかを確認します(テスト工程)。また、信頼性の確認や、販売後に問題が発生した際の不良解析機能などが必要となります(品質管理)。

ロチェスターの“ウェハ在庫からの再生産”は、この組立て工程以降の工程を行うことです。つまり、「オリジナル半導体メーカーよりウェハを入手し、それをパッケージ化して販売する」ことです。続いては、より具体的に、再生産の進め方を説明していきたいと思います。

再生産の進め方について

ウェハ在庫からの再生産の進め方についてですが、次のような手順で進めています。
まずはじめに、オリジナル半導体メーカーより必要な情報を入手します。
最終的に出来上がった製品が、オリジナルの製品と仕様的に同じであるためには必要不可欠な情報となります。


1.ウェハの入手
ロチェスターでは、オリジナル半導体メーカーより、かなりの数量のウェハの移管を受けています。ロチェスターで既に在庫として所有しているのであれば、そのウェハを使用し、ウェハの在庫がない場合、オリジナル半導体メーカーに問い合わせをして、ウェハが入手可能かどうかを確認し、入手可能であれば、再生産を進めます。

2.組立てに関する情報入手
ウェハの入手と共に、オリジナル半導体メーカーより、製造に関連した様々な情報を入手します。
例えば、使用しているパッケージについて、外形仕様はデータシートに掲載されていますが、リードフレームの内部仕様や、パッケージに使用している材料など、もっと言えば、供給元など、詳細情報は掲載されていません。

こういった情報を、オリジナル半導体メーカーより入手し、ロチェスターでは、できる限りオリジナルの部品を使用します。
また、入手不可能な場合は、同等品を入手します。

さらには、製造工程で必要な情報もオリジナル半導体メーカーより入手します。
入手する情報の一例をあげると、リードフレームにICチップを搭載する際に使用する材料の情報や、ボンディングワイヤの仕様などがあります。

3.テストに関する情報入手
テストに関する必要な情報も、オリジナル半導体メーカーより入手します。
オリジナル製品の仕様と同等であることを確認する手段ですので、できるだけ多くの情報を入手できるよう、オリジナル半導体メーカーと協議を重ね、情報を入手します。一例としては、最終テストのテストパターンやバーンインに関する情報などがそれにあたります。

4.製造工場の選定
組立て工程に関してですが、DIPやCANタイプのパッケージ、セラミック・パッケージなどの一部のパッケージはロチェスターにて製造を行っています。その他の様々なパッケージについても、外部の組立て会社と契約を結び、その会社にて製造を行います。

出典:Rochester Electronics, Ltd

出典:Rochester Electronics, Ltd

5.テストプログラムの開発
製造後のテスト工程は、基本的にロチェスターにて実施します。
製品・メーカーにより、使用するテスターが異なりますが、そのすべてのテスターをロチェスターにて用意することは困難です。

そこで、オリジナル半導体メーカーより入手したテストプログラムをロチェスターで保有するテスターで使えるように改造します。また、テスト時に使用するハードウェアも、オリジナル半導体メーカーより入手した情報をもとに、ロチェスターでテスター用に開発します。
そして、これらを使用して検査した結果が、オリジナルと変わらないことを確認できたのちに、テストに使用します。

6.製造→出荷
ここからは、一般的な製造と変わりません。
製造し、完成した製品をテストし、合格した製品を梱包して、出荷します。
梱包時のトレー・チューブやリールに関してもオリジナル半導体メーカーより情報を入手し、可能であれば同じものを、既に入手不可能である場合は、同等品を使用します。

 

まとめ

ロチェスターでは、

  • ・オリジナル半導体メーカー認定の製造メーカーとして、ダイ換算で120億個以上のウェハ在庫を持ち、7万種類を超える製品展開が可能
  • ・今まで2万種類以上の再生産実績あり
  • ・再生産にはオリジナルメーカーより直接移管された情報と技術を使用

これらにより、オリジナル製品と同等仕様を持った再生産品を提供しています。

 

ロチェスターエレクトロニクスについて

ロチェスターエレクトロニクスは、豊富な製品在庫、付加価値サービス、そして、製造ソリューションで、半導体製品の継続供給サービス及び製造をサポートするソリューション・プロバイダーです。
製造中止品の正規完成品在庫だけではなく、様々なメーカーの正規現行品や、ウェハ・ダイ在庫を持つことで、半導体製品の在庫販売ソリューション、そして、再生産ソリューションを提供しています。

現在までにNXP社の製品で、ロチェスターにて再生産を行った製品は、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラを中心に、ペリフェラル・インタフェース・アダプタ(PIA)やタイマ・モジュールなどがあります。
また今後も、対象製品を拡大していく予定です。

再生産が可能な製品に関しましては、ロチェスターのHPでは確認することができませんので、PALTEK までお問い合わせください。

最後に

製造中止で部品が入手できなくなっても、ロチェスターでは再生産を行っておりますので、製品によっては長期にわたり、製品を入手することが可能です。
ロチェスターでは様々な製品に対し、再生産を行うことが可能ですので、部品手配問題の解決策として、ロチェスターエレクトロニクスのソリューションをぜひご検討ください。

 

記事提供
Rochester Electronics, Ltd.