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Canon IPカメラでSRTを飛ばして検証してみた

Canon IPカメラでSRTを飛ばして検証してみた

SRT(Secure Reliable Transport)は、Haivision社が開発したプロトコルで、不安定で帯域の狭いIPネットワーク環境に強く、安定した映像配信が可能です。​

SRTが2017年にオープンソース化され、2023年現在では世界で600社以上の会社がSRTアライアンスメンバーに参加しています。
また、YouTubeがSRTを推奨プロトコルに認定するなど、SRTでのストリーム配信が拡大するにつれて、カメラに内臓されたエンコーダからSRTストリームを出力できる製品も増えてきました。​

今回は、キヤノン初の4K PTZリモートカメラとHaivision MakitoX4デコーダを使用した接続試験を行いました。

検証の構成

検証の構成
検証の構成

検証に使用した機材

弊社実験室にてキヤノン製CR-N500、RC-IP100とMakitoX4デコーダとの接続試験を行いました。

Canon IPカメラ

Canon IPカメラ

カメラ:CR-N500
コントローラ:RC-IP100

モニター

モニター

Blackmagic SmartView 4K

Makito X4 ビデオデコーダ

デコーダ

Haivision MakitoX4デコーダ
(SRTプロトコル対応の低遅延デコーダ)

IPカメラ設定

IPカメラ側の機能を使用し、4K30pの画像をH.265にて10Mbpsに圧縮します。
映像・音声およびストリーム設定まで、GUIにて容易に設定が可能でした。

IPカメラ設定 IPカメラ設定
  • エンコード方式:H.265
  • 解像度:3840x2160
  • フレームレート:29.97
  • ビットレート:10Mbps
  • 通信方式:SRT
  • モード:Caller
  • 遅延:20ms
IPカメラ設定
  • エンコード方式:H.265
  • 解像度:3840x2160
  • フレームレート:29.97
  • ビットレート:10Mbps
IPカメラ設定
  • 通信方式:SRT
  • モード:Caller
  • 遅延:20ms

Haivision MakitoX4 デコーダ設定

Haivision社の4KデコーダにてIPカメラから入力された画像を正常に認識しました。

Haivision MakitoX4 デコーダの設定 Haivision MakitoX4 デコーダの設定
  • 解像度 :2160p
  • フレームレート:29.97
  • デコード :H.265
  • 遅延 :232ms
Haivision MakitoX4 デコーダの設定
  • 解像度 :2160p
  • フレームレート:29.97
Haivision MakitoX4 デコーダの設定
  • デコード :H.265
  • 遅延 :232ms

検証①

ネットワーク上にジッターの負荷をかけ、遅延量を調整してどの程度パケットがドロップするのかを比較する。

左右にスクロールしてご覧ください
ネットワーク上のパケットロス SRT遅延(ms) パケットドロップ
1% 20 発生
  100 発生せず
5% 100 発生せず
10% 100 発生せず
20% 100 発生
  500 発生せず
30% 500 発生せず
  • IPカメラからデコーダ出力までのトータル遅延は約600ms​だった。
  • 遅延量を増加させることで、パケットロスへの耐性も見られた。

検証②

ネットワーク上に遅延とジッター負荷をかけ、遅延量を調整してどの程度パケットがドロップするのかを比較する。

ネットワーク遅延・ジッターに対する耐性

左右にスクロールしてご覧ください
ネットワーク遅延/ジッター付加 SRT遅延(ms) パケットドロップ
50ms/10ms 100 発生
200 発生せず

検証③

エンコードビットレート10Mbpsに対して、帯域制限を10Mbps, 15Mbps, 20Mbpsで順にかけていった。
SRT遅延を調整し、パケットドロップが発生しない値を検証する。

左右にスクロールしてご覧ください
帯域制限 SRT遅延(ms) パケットドロップ
10Mbps 200 発生
15Mbps 200 発生
20Mbps 200 発生
500 発生せず

エンコードビットレートが10Mbpsに対して帯域制限を行った結果、倍の20MbpsにおいてSRT遅延を付加することでパケットドロップを低減することが確認されました。

 

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