映像伝送ソリューション
屋外のモバイルキャリア回線を使用したライブストリーミングは、様々な要因により失敗するケースがあります。
一例として、ネットワークにおいて十分の帯域を確保できない場合、SRTなどのパケットロス対策を行ってもARQの処理が間に合わず、映像が停止したり音声が途切れるなどの問題が発生します。
今回はその解決方法のひとつ、Haivision社の「キャリアボンディング技術SST(Safe Stream Transport)」を使用して複数のIP回線を束ねた検証を行いました。
検証環境は車・公園・ビル群の移動3環境とし、パラメータは下記の設定で行いました。
車
公園
ビル群移動
カメラ入力 | 画像エンコード | ビットレート | 音声エンコード | |
---|---|---|---|---|
パラメータ設定① | 1080P60 | HEVC | 3Mbps | AAC 128kbps |
パラメータ設定② | 1080P60 | HEVC | 10Mbps | AAC 256kbps |
パラメータ設定③ | 1080P60 | H.264 | 3Mbps | AAC 128kbps |
パラメータ設定④ | 1080P60 | H.264 | 10Mbps | AAC 256kbps |
Stream Hub画面上で、パケットロス数をカウントできます。(黄枠)
ボンディング技術の使用で、4G/LTE回線を用いた帯域確保の向上が容易になった。
ビル群での移動では、一部キャリア回線が不通となるケースがあった。
検証1より、3キャリア(docomo、KDDI、Softbank)を使用したビル群での配信を行った。
これによりパケットロスを減少させられるかを検証。ビルとビルの通路を移動しながら計測を行った。
ビルの谷間
ビル入口からの撮影
ビル出口からの撮影
ボンディングされたTotal帯域(6-8Mbps)に対して、各キャリア回線が補いながら出力していることが確認された。
複数のキャリアのボンディングすることで、1つのキャリアの帯域低下をカバーし、エンコーダのビットレートを一定に出力することで、安定的な配信が可能であることを実証した。
この検証については
動画でも掲載しております。
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