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株式会社PALTEK > ソリューション事業 > 映像伝送ソリューション > 技術資料 > キャリアボンディング技術を使用したライブ配信​ Pro380で検証してみた​

キャリアボンディング技術を使用したライブ配信
Pro380で検証してみた​


屋外のモバイルキャリア回線を使用したライブストリーミングは、様々な要因により失敗するケースがあります。​

一例として、ネットワークにおいて十分の帯域を確保できない場合、SRTなどのパケットロス対策を行ってもARQの処理が間に合わず、映像が停止したり音声が途切れるなどの問題が発生します。​

今回はその解決方法のひとつ、Haivision社の「キャリアボンディング技術SST(Safe Stream Transport)」を使用して複数のIP回線を束ねた検証を行いました。​

システム構成

システム構成

使用機材 紹介

 

Haivision Pro 380

Haivision Pro 380

H.265/HEVCハードウェア搭載 モバイルトランスミッター
モバイル中継装置

  • モバイルトランスミッター(モバイル中継装置)​
  • H.265 / HEVC対応​
  • 3G / 4G 対応​
  • 内臓モデム数:8​
  • Full HD​
  • SDI, HDMI 入力​
  • Max 20Mbps

 

 

 

Haivision StreamHub

Haivision StreamHub

受信・再配信システムサーバー
レシーバープラットフォーム

  • モバイル送信機(Proシリーズ)からの受信システム​
  • ボンディングネットワーク​
  • SRT, NDI, HLS, RTMPなど各種プロトコル対応​
  • 再配信システム​
  • AWS VMサービス​

 

検証環境とパラメータ設定

検証環境

検証環境は車・公園・ビル群の移動3環境とし、パラメータは下記の設定で行いました。

車

公園

公園

ビル群移動

ビル群移動

パラメータ設定

左右にスクロールしてご覧ください
  カメラ入力 画像エンコード ビットレート 音声エンコード
パラメータ設定① 1080P60 HEVC 3Mbps AAC 128kbps
パラメータ設定② 1080P60 HEVC 10Mbps AAC 256kbps
パラメータ設定③ 1080P60 H.264 3Mbps AAC 128kbps
パラメータ設定④ 1080P60 H.264 10Mbps AAC 256kbps

検証1

受信サーバStream Hubにおける5分間のパケットロス数をカウントした。
各撮影環境において、SST遅延を小さい数値から順に計測を行い、パケットロスが0になる地点を計測した。
Stream Hub画面

Stream Hub画面上で、パケットロス数をカウントできます。(黄枠)

検証1 結果

検証1 結果
  • 車での移動や公園での移動では、SST遅延を増加することによりパケットロスを解消することができた。​
  • ビル群の移動では、ビルの谷間を抜ける際に帯域の確保が困難となり、RTTが増大し、SST遅延を増やしてもパケットロスは解消しなかった。​

検証1 考察

ボンディング技術の使用で、4G/LTE回線を用いた帯域確保の向上が容易になった。

車での移動や公園での徒歩移動でのライブ配信においてSST遅延のチューニングで安定動作を確認することができる。

ビル群での移動では、一部キャリア回線が不通となるケースがあった。

Docomo SIMのみを使用した結果で、マルチキャリアを使用することにより改善が見込まれる。

追加検証

検証1より、3キャリア(docomo、KDDI、Softbank)を使用したビル群での配信を行った。
これによりパケットロスを減少させられるかを検証。ビルとビルの通路を移動しながら計測を行った。

検証環境

ビルの谷間

ビルの谷間

ビル入口からの撮影

ビル入口からの撮影

ビル出口からの撮影

ビル出口からの撮影

キャリア回線使用状況

キャリア回線使用状況
Docomo
2回線
Softbank
1回線
KDDI
1回線
キャリア回線使用状況

ボンディングされたTotal帯域(6-8Mbps)に対して、各キャリア回線が補いながら出力していることが確認された。

追加検証 結果

追加検証 結果
  • H.265/HEVCにて3Mbps、5Mbpsでのエンコードでは、最小遅延800msとなった。​
  • H.265/HEVCにて10Mbpsでは、遅延1500msにてパケットロスを防止することができた。​

追加検証 考察

複数のキャリアのボンディングすることで、1つのキャリアの帯域低下をカバーし、エンコーダのビットレートを一定に出力することで、安定的な配信が可能であることを実証した。

 

 

 


 

この検証については
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