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導入事例

 SRT採用事例  FOX SPORTSがMLBでいかにリモート制作・実況解説を成功させたか

  • SRTプロトコル
  • 場外編集
  • リモート編集
  • リモート実況中継
「ストリームの舞台裏 FOX中継生放送」
ゲスト: ブラッド・チーニー
(Fox Sports-VP Field Operations and Engineering)

日本語字幕での視聴が可能です

2020年は、ライブスポーツ中継において、ウイルスの脅威から選手やスタッフの安全を確保できるようなリモート配信に強いプロトコルを採用する必要がありました。会場で行われるエキサイティングなスポーツ映像を届けるべく、放送局は新しいプロトコルを取り入れることだけではなく、編集チームをウイルスから守るための対策を準備する必要がありました。

Fox Sportsは、5月に行われたNASCARを皮切りにコロナ禍でのライブ配信を可能にさせた北米の放送局の一つです。MLBの試合が再開される中、このライブ配信技術をメジャーリーグへと応用しようとしました。Haivision社のビデオストリーミング技術をリモート編集に活用することで、Fox Sportsは安全性を妥協することなく、高画質で低遅延な映像の配信に成功しました。

この動画は、スタッフが在宅勤務をしている中でライブ配信放送を可能としたワークフローを説明したものです。

MLBの試合を球場外へ

リモート中継に向けて準備が整ったように思えたとき、1つの問題が浮上しました。それは、各球場に実況解説者やアナリストを配置できないということです。ロサンゼルスの編集センターでは、コロナ禍で一度にスタジオに入ることができる人数の制限が設けられ、彼らを受け入れることができませんでした。

Fox Sportsはこの困難を打開すべく、Haivision社のハードウェアエンコーダを設置することに決めました。

彼らの出した解決策は、コメンテーターや解説者がどこにいようと、Haivision社のハードウェアエンコーダを使用することによって試合の映像を会場からダイレクトに解説者の元へ配信するということでした。しかしながら、各試合会場には専任の実況解説者とアナリストがいました。これは、Fox Sportsが追加の配信網を用意する必要があり、また彼らが現場で行っているようなリアルタイムでのコメントができるように十分に遅延を抑えられた仕組みを考える必要がありました。

“ Haivisionだけが多拠点へのビデオ配信を可能とさせる私たちの知る唯一の方法である”
ブラッド・チーニー (Fox Sports - VP Field Operations and Engineering)

上記の通り、ディレクター陣営やグラフィック編集者を含む制作陣営は、ロサンゼルスのスタジオに配置されました。3つの球場からのストリーム映像は、ロサンゼルスの放送センターへと配信されました。:2 x SRTと1 x TS (HEVC 20 Mbps)

しかし、これは配信フローの第一段階です。これらの受信された映像は、ロサンゼルスの放送センターからSRTプロトコルで、SRT Gatewayを介して アメリカ全土に及ぶ実況解説者やアナリストが実況中継できるように、彼らのスタジオ内にあるHaivision Makito X4デコーダへと配信されました。

州を越えて。在宅でのゲーム中継の運営

ワークフローの構築までは上記の通りですが、Fox Sportsがリモート制作と配信を成功させたというにはまだ早いです。初めの3か所同時放送以来、Fox Sportsはおおよそ30のメジャーリーグにおける試合を放送してきました。これらのうち4つの試合では、実況解説者とアナリストが同じ部屋におり、リモートでの実況中継を成功させたのです。

球場からスクリーンまで500ms以内の遅延での転送によって、実況解説者はリアルタイムでビデオ映像を受信することができました。これは、実況解説者にタイムロスのない実況を可能とさせ、またアナリストやカラー解説者(実況解説者のサポート役)とのコミュニケーションをも円滑にさせました。この中継ワークフローの成功は、以前と比べても違和感がなくスムーズな実況解説を可能とさせました。

“ 初日でさえ、視聴者は以前のようにスタジアムや球場で試合終了のコールをしていないことを知らないでしょう”
ブラッド・チーニー (Fox Sports - VP Field Operations and Engineering)

Fox Sportsが行ったコロナ禍でライブ中継を行った実績は大きな躍進です。NASCARで構築されたリモート制作を皮切りに、MLBの放送では実況中継をも実現させることができました。Haivision社の高品質で低遅延なビデオストリーミングの技術により実現されたこの革新的なアプローチは、スポーツ統計学者やアナリストが自宅からでもリアルタイムで貢献できるもので、来年のNFLでの活用も期待されます。 

このFox Sportsのリモート制作は、ライブスポーツ中継において遠隔でも効果的に行うことのできる次世代のモデルといえます。そして、安全ガイドラインや移動制限があったとしても、Fox Sportsはいつ何時でも最大限のパフォーマンスを発揮することができます。共に働くスタッフの安全を確保すると同時に質の高い放送を実現させたのです。

コロナ禍におけるFox Sportsのリモート制作への挑戦に関しての詳しい内容は、上記でもご紹介させていただいたBehind the Streams ウェビナーにてご視聴いただけます。本ウェビナーでは、NASCAR、MLB、NFLにて使用されたワークフローを紹介しております。

作者:Catherine Polson (Haivision)
和訳:渡邊 綾香(PALTEK) 

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