アプリケーション

技術資料

  • Makitoシリーズを見る

株式会社PALTEK > ソリューション事業 > 映像伝送ソリューション > 導入事例 > SRT採用事例 コロナ禍のリモートワークにおけるライブ配信制作

導入事例

 SRT採用事例  コロナ禍のリモートワークにおけるライブ配信制作

  • リモートプロダクション
  • リモートワーク
  • 中継車システムワークフロー
  • 海外イベントの低遅延配信

Cloudbassは、イギリスに拠点を置く大手の中継施設プロバイダーです。SKYやBBCなどの大手テレビ局が手掛ける英国スーパーバイクチャンピオンシップやブリティッシュツーリングカーチャンピオンシップを含む、スポーツ・政治・エンターテインメント系のイベントの放送をカバーしています。Cloudbassは、イングランド中部に27,000平方フィートの専用施設と、パインウッドスタジオに拠点を置くグラフィックスオフィスを所有しており、一テレビクルーからグラフィックオペレータ、フルHD中継(OB)施設向けに、放送業界におけるあらゆるサービスを提供しています。

コロナ禍での挑戦

コロナウイルスのパンデミックの中、クライアントに必要なサービスを提供するために、Cloudbassは中継車で今まで通りのライブ視聴や制作ができる新しい方法を模索する必要がでてきました。ソーシャルディスタンスの確保や、各地での人数制限に対応するために、映像モニタリング、制作、ミキシング、編集操作等の重要な映像制作作業をリモートで行えるようにシフトしていきました。フットボール、モータースポーツ、政治答弁、等あらゆるイベントはすべてライブで配信されるため、低遅延、信頼性、高品質のソリューションを見つけることが不可欠でした。

革新的な新しいネットワーク

Cloudbassは、デジタルビデオソリューションパートナーであるGarlandと協力して、新しく柔軟なリモート制作を可能にする方法を探し始めました。Haivision Makito X4ビデオエンコーダは、SRT(Secure Reliable Transport)プロトコルを使用した高品質で超低遅延な新たな手法として候補に挙がりました。新方式では、中継車からオペレータやプロデューサーの自宅へリモート配信を必要とするため、少ない帯域幅で接続されることも重要でした。

CloudbassのテクニカルディレクターであるMichael Beaumont氏は、次のように説明しています。「Cloudbassは革新的な企業であり、より効率的な作業方法を常に模索しています。Haivision Makito X4ビデオエンコーダを使用することで、4Gインターネットしか利用できない環境でも、すべての中継車からリモート配信ができるようになりました。 この方法は、拡大しつづけるコロナの脅威による各地域の封鎖の中でも効率的に作用し、ソーシャルディスタンスを保ったうえで現場での人数を確実に減らすことができます。」

リモート制作におけるワークフロー

コロナウイルスで街がロックダウンされる中、Cloudbassはチーム員がリアルタイムでの共同作業ができるよう、安全な環境が確保されるワークフローを開発しました。このソリューションでは、放送品質を担保し、安全で信頼性の高い映像転送を可能とするMakito X4が採用され、中継車両に設置されました。また、ネットワークブリッジを可能とするSRTゲートウェイも設置されています。ゲートウェイは、クラウド上で映像配信プラットフォームとしての役割を果たしています。ゲートウェイは、SRTストリームを受信するセットトップボックスへ、または拠点サーバーを経由したWebRTC形式の映像を自宅PCに配信させるプラットフォームとして活躍します。500ms以内の遅延により、制作チームに対してシームレスに働くことを可能にさせ、視聴者に対しては制作チームが遠隔で作業をしていることを感じさせないくらい良質なコンテンツを届けることができます。

最近では、アメリカの様々な会場で開催されたGT World Challenge Americaでの全12ラウンドのリモートオペレーションに成功しました。このリモートオペレーションは、全てイギリスの自宅からリモートで行われました。前年は、イギリスを拠点に活動するグラフィックオペレータが現地に派遣されていましたが、コロナウイルスの拡大により移動が制限され、Cloudbassは安全なリモート環境での配信を検討するようになりました。Michael氏は次のように述べています。「小さなキットをアメリカに送るだけでHaivisionのSRT Gatewayを通し、SRTプロトコルを使って配信された低遅延映像を取得することが可能になった。これは、UKでのリモート視聴を可能とし、リアルタイムで放送局内での映像編集をも可能としました。」

緊急対応への速度

また、Michaelはこうも語っています。「この技術は、新しいワークフローを可能とさせる別の役割も担っています。ブリティッシュツーリングカーチャンピオンシップでは、医療チームも低遅延でレースの放送を視聴できるHaivision Play Proを使用して、iPad上でモニタリングをしていました。事故が発生するとすぐに、瞬時に何がどこでおこったかを確認することができ、指令室や救急隊員が迅速に対応できるよう働きかけました。

リモート制作の未来

コロナウイルスの拡大によって、放送においてリモート制作への移行が加速したことは明らかであり、これは一時的な変化ではありません。Michaelのコメントにはこう書かれています。「この中継車のシステムは、コロナが収束した後でも変わらず使用し続けるでしょう。リモートワークは引き続き行われます。これは、リモートワーク未来の始まりにすぎません。」

作者:Lina Nikols (Haivision)

和訳:渡邊 綾香(PALTEK)

 

映像伝送ソリューションについての
お問い合わせ

映像伝送ソリューションについてのお問い合わせは<br />こちら

お見積り・機器の貸し出しなどお気軽にお問合せください

お問い合わせはこちら

株式会社PALTEK ATソリューション ソリューション第1部
Videoソリューション窓口