映像伝送ソリューション
導入事例
株式会社エクスプローラ社製
SRT搭載 H.265/HEVC 4K/2K コーデックシステム EHU-3410E/D
EHU-3410E/EHU-3410Dは、日本国内で初めてIPストリーミングにおいて高品質で安全かつ低遅延ビデオの配信を可能にするSRT伝送技術を搭載した、4K(3840x2160)映像ハードウエアコーデックです。
SRTプロトコルのほかRTMP等IP伝送機能の充実とH.265/HEVCの他H.264/AVC符号化、HDR映像信号の対応を図り、今日の高画質化とIPストリーミングへの柔軟な対応に応えた製品です。
目次
放送分野において使用可能な高品質な映像を安定して伝送するためには、専用線のネットワークを利用することが必要不可欠でした。
一方現在、インターネットの急速な普及とともに、IP(Internet Protocol)ネットワークサービスの高速化・汎用化が急速に進み、ネットワークを介した映像など大容量データの伝送が可能になっています。放送分野においても国内外でIPをベースにした方式の採用などが始まっており、IP化は世界的な潮流になりつつあります。
IPネットワークにおいて高品質な映像を安定して伝送するためには、高能率で高い品質を確保する最新映像圧縮技術と、伝送路におけるロスの耐性を上げ高い秘匿性を確保し、コンテンツを保護して伝送することが必要とされています。
今回の映像伝送試験では、朝日放送テレビの今後の4K化におけるSRT活用に向け、パケットロス耐性や画質評価などを目的とし試験を実施しました。
SRT(Secure Reliable Transport)は、カナダHaivision社が開発しオープンソース化されている映像伝送プロトコルです。IP伝送や配信などのサービスに広く採用され、これからのIPストリーミングを高性能・高品質にする基本プロトコルとなることが期待されています。低遅延ストリーミングと優れたエラーリカバリ能力、高いセキュリティと機器間ネットワーク接続能力を持ち、不安定なネットワーク環境にも強く、セキュリティの確保、容易なファイアウォール通過機能を持ち合わせながら、最⾼品質の画像伝送を可能にします。
詳しくは「SRTとはどのようなプロトコルか」のページをご覧ください。
検証期間中、回線入替などでSRT検証が中断することもあり、まれに下記のようなパケットエラーが発生しましたが、大きな問題は発生せず検証は完了しました。今回のSRT映像伝送試験を受けて、今後の4K化に向けた検証を継続、新規ビジネス展開を図るとともに、公共放送の信頼性の向上に向けて取り組んでまいります。
エラーパケット発生時、映像に乱れがありました。当日の回線状況にもよりますが、VBRに設定変更することでエラーパケット数が改善されることがありました。
・エラー時設定 | : | CBR(constant bit rate) | 15Mbps |
・乱れ解消時 | : | VBR(variable bit rate) | 15Mbps |
映像乱れの発生時にSRTバッファを超えたパケットロスが発生した可能性があります。
CBR設定時にエラーパケットをすべて復元できなかった現象に関しては、使用した回線(IPv4)の帯域が低下したことにより、15MbpsのレートにおいてSRTバッファ量を増加しても全てをリカバリすることができなかったことが理由と推測されます。
VBR時には一時的に低下した帯域に追従し、SRTバッファ内で多くのパケットをリカバリすることができました。しかし、CBR時はバッファオーバーの際にパケットロスが発生しました。
今回の沖縄側のインターネット回線はIPv4(PPPoE)を使用し、回線環境が良くなかったことでまれにパケットエラーが発生したと考えられます。(本回線はIPv6)
今後はSRTの機能の一つであるネットワーク環境の統計情報取得機能などの搭載により、エンコーダ機からの出力帯域やバッファ量を任意に設定することで、改善が可能と考えます。
SRTプロトコル搭載 H.265/HEVC 4K/2K コーデックシステム
日本国内で初めて、SRTプトコルを搭載した4K/2K H.265/HEVCコーデックシステムです。4K/2K映像伝送に、秘匿性が高くかつ不安定な伝送路でも安定品質を確保することが可能になります。
公共のインターネットとプライベートネットワーク上でのライブ低遅延ストリーミング用に設計されており、衛星や専用のファイバーに代わる安全で柔軟性があり、コスト効率の高い代替手段を放送局に提供します。
4K HEVCならびにHD H.264を実現する超低遅延エンコーダ/デコーダ。
Haivision SRT Gatewayは、さまざまなタイプのIPネットワーク間でライブビデオストリームを安全にルーティングするための、柔軟性と拡張性に優れたブロードキャストソリューションです。ネットワークブリッジとして機能し、SRTを含むプロトコル間の変換を行うことにより、SRTゲートウェイは、放送局に対し、コンテンツの制作および配信のための1つまたは複数の宛先への費用効果の高いライブビデオストリーミングを提供します。