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不感地帯向け:sXGP自営音声通信ネットワーク構築サポート

不感地帯から音声通信ネットワークへの接続検証結果レポート

PALTEKでは、自営無線ネットワークを構築できるsXGPの屋外対応基地局『freeRAN™』と衛星通信を組み合わせ、山間部・地下・離島などの携帯電話の電波が届かない不感地帯での音声通信が可能なネットワークを構築・検証を実施いたしました。

その結果、音声通話品質とデータ通信の安定性を確認することができました。

検証では以下の項目について良好な結果を得ることができました。

  • 内線通話機能
    • 内線同士での相互通話(Android/iPhone間)
    • 音声品質および遅延
    • 着信番号の正常表示
  • 外線通話機能
    • 内線から外線、外線から内線への相互通話
    • 音声品質および遅延
    • 着信番号の正常表示

詳細は下記レポートをご覧ください。

また、この検証をもとに「 sXGP自営通信ネットワーク構築サポート」を開始しております。
不感地帯での音声通話でお困りの際は、PALTEKまでお問い合わせください。

もくじ

  • はじめに
  • 検証機材
  • 検証イメージ
  • 検証の様子(2025年1月16日 実施)
  • 検証項目と結果

弊社ビル屋上での検証風景

はじめに

現状の課題

日本における移動体通信サービスの人口カバー率は、4G LTEで約99.9%、5Gでは93.2% と言われており、一見、どこでも携帯電話は繋がると思われがちですが、日本の国土面積に対しての基盤展開(エリアカバー)率は、約60%に留まっているとも言われており、残り約40%のエリアでは通信 インフラの届かない不感地帯となっています。
これらの不感地帯は、山間部や離島のため、地理的な条件、人口密度が低い、利用が限定的、採算が合わない、などの理由から新たな基地局の設置に消極的で不感地帯の解消は進んでいないのが現状です。
しかし、この不感地帯では、ダム建設、高速道路建設・トンネル工事、送電線など、公共インフラの工事やメンテナンスなどが行われており、通信インフラの整備が課題となっています。

sXGP基地局 Ubiik社『freeRAN™ 』

検証を行うことになった背景

PALTEKでは、ローカル5GやsXGPの基地局をご提案させていただく過程で、この不感地帯でのお困りごとを抱えているお客様の声を多数いただいており、お客様から「作業現場には一切の通信手段が無いので、万が一事故などが起こってしまった場合、緊急通報も出来ない」とのご相談をいただきました。
しかし、ローカル5Gでは、基地局免許を申請した場所から基地局を移動することができないため、運用に課題が残ってしまいます。
そこで、弊社が販売する、屋外対応 sXGP freeRANでプライベートネットワークを構築し、衛星通信を介してインターネット接続し、NTTテクノクロス株式会社の提供する、IP-PBX内蔵のIP電話ゲートウェイソフトウェア『Crossway®』 を組み合わせることで、この課題解決が可能であることを確認するための検証を行いました。

検証機材

sXGP 基地局
屋外対応(IP67)

Ubiik社(台湾) sXGP『freeRAN™』
(Gen1/ Bilut-in : EPC、HSS使用)

IP電話ゲートウェイソフトウェア

NTTテクノクロス株式会社 『Crossway®』
IP電話ゲートウェイ機能により、内線端末と電話番号を紐づけ、内蔵のIP-PBXで音声通信ネットワーク網へ接続

ひかり電話

必要な回線数を契約(本検証では3回線を使用)

衛星通信

Starlink (契約体系:ROAM)
検証は、ROAM契約で行ったが、固定グローバルアドレスが24時間でリリースされるため、実運用は固定IPサービスの契約が必須

スマートフォン

Android : FCNT arrows BZ03(Band39対応端末)
iPhone   : iPhone SE3(iOS 16.4以上、iPhone 12以上)

端末 / 通話アプリ

フリー音声通話アプリ「Linphone」(各スマートフォンにインストール)

検証イメージ

  • 仮想的な不感地帯にfreeRANでプライベートネットワークを構築し、電話番号を持たないスマートフォンを配置
  • 衛星通信を経由し、グローバルIPでCrossway(IP-PBX機能を内蔵 IP電話ゲートウェイソフト)と接続
  • 不感地帯のスマートフォンと音声通信(固定電話・携帯電話)ネットワークにあるスマートフォンで通信ができるかを検証

検証の様子

仮想の不感地帯(弊社屋上にて)2025年1月16日 実施

  • 屋外対応 sXGP freeRAN™は、内臓EPCを利用
  • freeRAN™と衛星通信アンテナは、freeRAN™のPoE++インジェクターのNW側と接続
  • freeRAN™と衛星通信関連機器(ルータ含)のすべての電源はポータブルバッテリから給電グローバルIPでCrosswayと通信接続し、IP-PBXから音声通信ネットワークに接続した
画像2

検証項目と結果

左右にスクロールしてご覧ください

No

回線種別

通話パターン

実施内容

結果

コメント

1

内線

内線同士での通話
(Android⇔iPhone)

内線1,内線2,内線3 の内線同士で発信・通話ができて、着信番号が正しく表示されるか

正しく内線番号が表示され、音質クリア、遅延ほぼ無く、相互通話ができた

2

内線

内線から外線への通話
(Android)

内線(内線1、内線2)から外線へ発信し、割り当てられている電話番号が正しく表示され、通話ができるか

割り当てられている電話番号が正しく表示され、音質、遅延ほぼ無しで相互通話ができた

3

内線

内線から外線への通話
(iPhone)

内線3から外線へ発信し、割り当てられている電話番号が正しく表示され、通話ができるか

割り当てられている電話番号が表示され、音質、遅延ほぼ無しで相互通話ができた

4

外線

外線から内線への通話

外線から代表番号へ発信し、内線の全端末で呼び出し音が鳴り、最初に出た端末で通話ができるか

全端末で呼び出し音が鳴り、最初に出た端末で相互通話ができた

5

外線

外線から内線への通話
(Android・iPhone)

外線からそれぞれの内線端末に割り当てたそれぞれの電話番号へ発信し、着信・通話ができるか

内線2と内線3に割り当てられた番号宛に公衆電話網の携帯電話から発信し、音質クリア、遅延ほぼ無く、相互通話ができた

総括

予定していたすべての項目で音声品質・遅延については実用レベルで動作することを確認しました。
スマートフォンは、AndroidとiPhoneを使用したが、iPhoneの方か音声品質が良く遅延も少ない結果でした。
PALTEKでは、不感地帯の音声通話に課題をお持ちのお客様に
sXGP自営音声通信ネットワーク構築サポートを行っております。
ご不明な点はご遠慮なくお問い合わせください。

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