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【PadPak® 採用事例】株式会社ゲットイット

ゲットイットオフィスにて、鈴木氏(右)と世一氏(左)

導入ソリューション:PadPak® Guardian

株式会社ゲットイット(ゲットイット)は、「環境に配慮した方法でステークホルダーの課題を解決する」をミッションに掲げ、BtoB領域のITハードウェアの専門家として、第三者保守、IT資産の買取(ITAD)を中心とした「循環型ITソリューションサービス」を提供しています。

この度、同社のロジスティクス本部 梱包出荷リーダーの鈴木氏と広報ご担当の世一氏に、Ranpak社の紙梱包資材導入の経緯や選定理由、導入後の効果についてお話を伺いました。(インタビュアー:株式会社PALTEK ソリューション事業本部 中澤、広報デジタルマーケティング 寺田)

PadPak® Guardian 導入の背景、きっかけについて

「ゲットイットがPadPak® Guardian導入を検討し始めたのは、2021年の新型コロナウイルス感染拡大期でした。在宅ワークの急増により中古パソコンや周辺機器の配送業務が増加し、配送先での梱包材処理が大きな課題となっていました。

従来の緩衝材については、お客様から「事業所に大量の梱包材が余る」という声が寄せられ、再利用のための返送にも追加の送料や梱包材が必要となるなど、コストと環境の両面で課題を抱えていました。

同社は輸入業務も手がけており、特にヨーロッパからの製品検品を通じてさまざまな緩衝材に触れる機会がありました。環境先進地域であるヨーロッパの梱包手法から、紙製緩衝材の可能性に着目。一方で、液体を入れて膨らませるタイプの緩衝材については、機械への付着や廃棄時の物量、処理費用など、運用面での課題を感じていました。

また同社は、2031年までのカーボンニュートラル達成を目指す「2031Net0」を掲げており、IT機器の梱包材をプラスチックから環境負荷の少ない資材へ転換することを重要施策としていました。

導入検討時には複数の選択肢を比較しましたが、PadPak® Guardianを選定した主な理由は、FSC認証を受けた適切な森林管理による生産品であることと、PALTEKによる環境面での具体的な数値提示や充実したサポート体制でした。また、機械の形状が現場のオペレーションに適していた点も決め手となりました。

最終的に、「お客様先での取り扱いやすさ」「環境への配慮」「製品の確実な保護」を全て満たすソリューションとして、PadPak® Guardianの導入を決定しました。」

倉庫内で作業員がダンボール箱に紙製緩衝材を設置している様子。背景には保管用の棚とPadPak®Guardian製品が設置されている

導入効果

PadPak® Guardian導入の効果は、環境、コスト、業務効率の各面で顕著な成果が表れています。

(1) 環境負荷の低減

環境面においては、FSC認証紙の採用により、適切に管理された森林資源の活用を実現。温室効果ガス(GHG)排出量(※1)は従来比で最大70%の削減が見込まれています(※2)。さらに、ケミカルフリー素材の採用により、プラスチック材処理時に懸念されていたダイオキシン発生のリスクを完全に排除することができました。

また購入したお客様先での処分も段ボールと同じ扱いで処分できるため、リサイクルがより容易になります。

温室効果ガス(GHG)排出量の比較グラフ。一般的なプラスチック梱包材を100%とした場合、紙緩衝材は70%削減を実現している

(2) 購入コストの低減

梱包材の購入量減少に長期的に取り組み、得意先からの資材回収や戻り品の再利用、簡易梱包、また箱詰めを省略した発送などの提案・行動を行なった結果、売上の伸び率とは逆に、23年度の梱包材の購入費用は21年度に比べ半額以下まで減っています。

プラスチック資材は、世界的な脱プラスチックの潮流を背景に値上がりを続けています。この資材を紙緩衝材に変える事でさらに梱包材購入のコストカットを進め、24年度の購入費用は21年度比で80%減を目標としています。

プラスチック梱包材の年間購入コストの推移。2021年度の426万円から2023年度の218万円まで、2年間で約50%削減したことを示す折れ線グラフ

(3) 人的コストの削減

人的コストについても、3つの局面において削減効果を想定しています。例えばサーバー1台の梱包時間については、従来のプラスチック梱包材において6分前後かかっていた時間が5分前後に短縮されました。開梱時に資材が散らばりづらいことによる清掃工程の省略もメリットです。また、得意先において紙緩衝材は産業廃棄物として処理を行う必要がありません。段ボールと一緒にまとめてリサイクルが可能であることから、得意先での人的コスト削減にも貢献しています。

(4) 保管費用の削減

また、施設管理においても大きな改善が見られ、2024年7月から12月までの実績では、梱包資材の保管スペースが4坪から0.5坪へと大幅に縮小。これにより保管コストは月額30,000円から約4,000円に圧縮され、年間約34万円の削減を達成しています。

業務効率の面では、清掃時間を含む作業時間が6ヶ月間で約100時間(人件費換算で約25万円相当)削減されるなど、具体的な効果が表れています。

梱包資材の保管面積と月額コストの削減効果を表す図。上部が従来の全拠点合計約4坪で月約30,000円、下部が紙製梱包材導入後の約0.5坪で月約4,000円となり、年間約34万円の削減を示す

現在、同社では2024年7月16日からの海外出荷、8月1日からの国内出荷において、順次資材の切り替えを進めています。この取り組みにより、環境負荷の低減とコスト削減の両立を実現しながら、さらなる業務効率化を推進しています。

導入による反応や変化

「社内での変化として、最も顕著だったのは作業現場での対応です。当初、緩衝能力への不安から『今までのように隙間がないように緩衝材を詰めなければいけないのでは』という懸念の声がありました。しかし、実際の運用を通じて、従来の過剰梱包から必要十分な保護機能を確保した効率的な梱包方法への転換に成功。ゲットイットでは国内海外問わず出荷をしていますが、導入後のクレームが皆無という実績で、品質を担保されたことで、現場スタッフの不安も払拭されました。

作業効率面では、梱包材の取り扱いが容易になったことで、作業者の習熟度が向上。当初想定していた以上に紙の使用量を最適化できるようになり、より効率的な梱包方法が確立されていきました。また、散らばりにくい素材への転換により、清掃時間の大幅な削減も実現しています。

顧客とのコミュニケーションにおいてもポジティブな変化が見られました。週3-4回実施している施設見学会では、出荷チームが自ら環境配慮の取り組みを説明する機会を設けており、プラスチック廃棄問題への具体的な対応策として高い評価を得ています。梱包材の転換を含めた細部に至るまでの環境配慮施策の徹底は、ゲットイット社を選択する重要な理由の一つとなっているとのことです。

さらに、保管スペースの効率化や作業時間の短縮など、数値で示せる具体的な改善効果が確認されたことで、現場スタッフのモチベーション向上にもつながっています。製品別のパッケージングデザインを最適化する過程で、作業者自身が改善案を提案するなど、主体的な業務改善の動きも生まれています。

このように、PadPak® Guardian の導⼊は、単なる梱包材の変更にとどまらず、作業効率の向上、環境負荷の低減、そして顧客満⾜度の向上という、複数の⾯でポジティブな変化をもたらしていることが確認されています。」

今後の展望は?

「ゲットイットは、『Sustainable Computing®』の理念のもと、環境配慮型の梱包材導入を重要なマイルストーンとしながら、より包括的な環境負荷低減への取り組みを展開していく方針です。

梱包材に関しては、新規素材の使用を最小限に抑え、リサイクル素材の積極的な採用を目指しています。また、自社の取り組みの『見える化』を推進し、週3-4回実施している施設見学会を通じて、環境配慮型の梱包方法を他社への好事例として共有しています。

特徴的なのは、これらの環境配慮への取り組みがロジスティクス部門からの自発的な提案として始まった点です。現場レベルでの環境意識の高まりは、弁当容器やペットボトルのリサイクルなど、日常的な環境活動にも波及し、全社的な推進力となっています。

同社は、IT機器の廃棄問題に対するソリューションプロバイダーとして、製品のライフサイクル全体を通じた環境負荷低減に注力しています。環境配慮型梱包材への転換を足がかりに、さらなる改善策を追求し、事業活動のあらゆる面で環境配慮を実践することで、社会全体のサステナビリティ向上への貢献を目指しています。」

段ボール箱の上に配置された紙製緩衝材が弧を描くように広がっている様子を撮影した画像 段ボール箱の中央にピンク色の製品が置かれ、周囲を紙製緩衝材が覆っている状態を撮影した画像 ピンク色の製品が紙製緩衝材で適切に保護され、出荷準備が完了した段ボール箱の状態を撮影した画像
PadPak® Guardianを使った海外出荷梱包の一例

株式会社ゲットイット

株式会社ゲットイットのロゴ

都内最⼤級の倉庫(勝どきZETTA、森下Ark)の豊富な在庫量と、マルチベンダー対応の技術⼒で、企業の抱えるITの「困った」を解決。サーバー・ネットワーク機器等ITハードウェアの専⾨家として、レガシーシステム運⽤に必要なEOSL保守(第三者保守)から、検証環境構築のための機器レンタル、IT資産の適切な処理・運⽤(ITAD)、それに伴うデータ消去や買取りサービス、リユース品の販売まで、1社1社のオーダーに応える形で様々なハードウェア関連サービスを提供。「使えるものは、⻑く使う」「使い終わったものは、次につなげる」の2点を掲げ、保守による機器の⻑寿命化や機器のリユース・リサイクルにより、ITハードウェアの持続可能な運⽤をサポートしています。

株式会社ゲットイット
住所:〒104−0045 東京都中央区築地3-7-10 JS築地ビル4F
URL:https://www.get-it.ne.jp

本事例で採用されたシステム

PadPak® Guardian

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