
寄稿:Microchip Technology社 シニア FAE 鈴⽊ 孝宗⽒
電子機器の安定動作には適切な電源電圧の維持が必須です。
CPU処理速度の高速化に伴い、従来は問題にならなかったナノ秒単位の短時間電圧変動でも誤動作を引き起こすようになっています。
特にモータ起動時のような負荷急増状態やホットプラグ時には、電源供給ラインのインダクタンス成分によって瞬間的な電圧変動が発生し、システムの安定性に影響を与えます。
本記事では電源ラインの電圧変動原因とその対策方法、そして低ESR/ESLの「理想的」なコンデンサが引き起こすLC共振問題と過電圧リスクを含めた適切なコンデンサ選択について解説します。
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目次
- はじめに
- 電源電圧の低下は高速な負荷電流の増加と電源供給ラインのインダクタンス成分が原因
- 対策その1:突入電流の発生する回路に電流制限やソフトスタート機能を設ける
- 対策その2:電源の供給ケーブルを短くする
- 対策その3:電源の供給元に大容量のバルクコンデンサを設ける
- コンデンサの種類と特性
- 理想コンデンサは最良なコンデンサではない?低ESR低ESL大容量コンデンサの危険性
- LC共振回路Q値を下げる工夫をする