5G時代を支える革新的コンピュータ「HPFC」誕生
メモリ帯域幅
800GByte超
豊富な映像入力
インタフェース
小型・低消費電力
活用が期待できる分野
スポーツイベント・ライブでの仮想現実(VR/AR)
自動運転研究
AIによる病巣の診断補助
ロボットのリアルタイム制御
株式会社PALTEKは、株式会社ベクトロジーと共同で、ハイパフォーマンスFPGAコンピュータ「HPFC」を開発・販売を開始しました。
HPFCは、PALTEKが販売しているFPGAコンピューティングプラットフォーム「M-KUBOS」とAMD社が提供するアクセラレータ カード「Alveo™」を最大4基接続し構成されています。「Alveo™」にはHBM2メモリ※1を搭載しており、メモリ帯域幅800GByte/秒を超えるメモリ帯域幅を実現します。またPYNQ※2にも対応しており、Jupyter Notebook※3の環境を活用することでPythonから手軽にFPGAを利用できます。
メモリ帯域幅 | 800GByteを超えるメモリ帯域幅を実現 |
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小型低消費電力 | 19インチ2Uラック(約45センチ)の筐体に約300Wの消費電力のため自動運転実験車・ロボットなどに搭載可能 |
インタフェース | 豊富な画像映像インターフェースを接続可能
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PYNQ™に対応 | Jupyter Notebookを使ってWebブラウザからPythonでプログラマブルロジック上のハードウェアを制御可能 |
マルチFPGAシステムFiCに対応 | 慶應義塾大学天野教授が提唱するマルチFPGAシステムFiC※4に対応。HPFCを連結させることにより、複数台での並列計算が可能
FiC(Flow-in Cloud)については、FPGAコンピューティングプラットフォーム「M-KUBOS」のページでも説明していますのでご覧ください |
※1 HBM2メモリ:従来の代表的なDDR4メモリ最大データ転送速度は25.6Gバイト/秒(理論値)です。これに対しHBM2は、DDR4の約10倍に相当する256Gバイト/秒(理論値)の最大データ転送速度を実現できる。
※2 PYNQ™:PythonでFPGAを利用するためのフレームワークのこと。
※3 Jupyter Notebook:PythonなどをWebブラウザ上で記述・実行できる統合開発環境のこと。
※4 マルチFPGAシステムFiC:FiC(Flow-in Cloud)は、価格性能比に優れた中規模FPGAを高速の双方リンクで複数本接続した大規模計算システムのこと。
次世代通信規格「5G(第5世代移動通信)」の商用サービスにおいて、4K/8Kなどの高精細画像/映像の伝送が産業分野において最大のユースケースの一つであるとされています。(IDJ Japan「5Gの産業応用市場の調査結果を発表」)
具体的には、
など、これらのケースにおいて5Gの活用が進むと分析されています。マルチアングルによる臨場感あふれる遠隔スポーツ観戦、自動車・建機などの自動運転、遅延の許されない医療画像診断などの可能性が考えられ、 5Gの活用に向けてさまざまな実証実験が始まっています。
しかしながら、5G時代の4K/8Kの高精細映像の伝送・ 映像処理・映像認識・AI処理には、以下のような3つの課題があります。項目 | 仕様 |
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オペレーティング・システム | Ubuntu 18.04 |
アクセラレータ カード | AMD Alveo™ U50 データセンター アクセラレータ カード×4 |
プロセッサ | QuadCore Arm Cortex-A53 DualCore Arm Cortex-R5 |
メモリ | PS:4GB DDR4-2400 PL:1x DDR4-2400 SODIMM ソケット アクセラレータ・カードHBM2 8GB×4(201 GB/s×4) |
ストレージ | SSD(16GB、option) |
インタフェース | USB3.0×1 USB-UART×1 1Gb Ether(RJ45) DP1.2 |
高速IO |
8x GTH TX/RX分離 (max 16.3Gbps)
4x GTH TX/RX混載 (max 16.3Gbps)
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5G時代に期待されるMECまたAIの推論処理において、高速データ処理を行うことが可能なFPGAコンピューティングプラットフォーム 「M-KUBOS」。
TECHブログでは5回にわたり、その概要や活用の方法などを詳しく紹介しています。