FPGAコンピューティング プラットフォーム
エッジコンピューティングなどの 高速データ処理を実現
ミドルクラスFPGAで低コストを実現
FPGAコンピューティングプラットフォーム M-KUBOS(エム・キューボス)は、
複数のM-KUBOSをつないで単一のFPGAであるかのように扱うことができる 「FiC」に適合することにより、低コストかつ高性能なシステムを実現できます。
Zynq ultraslace+シリーズ最大のXCZU19を搭載
4x GTY 4TX/4RX (max 28.125Gbps) 4x GTH 8TX (16.3Gbps)4x GTH 8RX (16.3Gbps) 超広帯域で基板間の通信が可能
Arm®とFPGAの間が 広帯域内部バスで 接続されており システムパフォーマンスが向上
4K/8Kなどのビデオ処理
スポーツイベント・ライブでの仮想現実(VR/AR)
工場施設でのセンサデータ解析
AIによる病巣の診断補助
5Gにより提供される大容量、超低遅延、多数同時接続な通信インフラの活用により、従来クラウドで行われていた処理の一部を基地局の小規模なデータセンターで行うことで、工場制御、都市交通制御、電力制御などタイミングクリティカルな処理を効率的に実現することができます。このようなエッジコンピューティングの方式をMEC(Multi-Access Edge Computing または Mobile Edge Computing)と呼び、エッジ領域の高機能化による、個人情報のカプセル化、 IoTのローカルな管理、クラウドへの情報輻輳を防ぐ事前処理などによるクラウドとのシームレスな連携や、情報管理が可能となります。たとえば、病院での画像診断における高精度な病巣検出、工場施設での生産効率向上のためのセンサデータ解析、スタジアムでの仮想現実(VR)などが考えられます。
現在、FPGAはアルゴリズムをハードウェアで実行する高速計算用加速器(アクセラレータ)として注目されています。慶応義塾大学理工学部教授の天野英晴氏が中心となって提唱するマルチFPGAシステムFiC(Flow-in Cloud)は、価格性能比に優れた中規模FPGAを高速の双方リンクで複数本接続した大規模計算システムで、全体として巨大な回路を構成することができます。システムの作動中に部分的に再編成を行う機能もあり、柔軟なアプリケーション変更や複数ユーザーによる使用にも対応しています。また、回線交換方式をとっているため、ディープラーニングのような同期が必要かつデータサイズが予測できるようなアプリケーションにも適しているシステムです。MECにFiCを活用することでエッジ側での高速処理を実現し、低消費電力で、準リアルタイム処理を行うことが可能となります。
項目 | 仕様 |
---|---|
搭載FPGA | XCZU19EG-2FFVC1760 |
メモリ | PS:4GB DDR4-2400 PL:1x DDR4-2400 SODIMM ソケット |
ストレージ | SATA(未実装) |
I/O | QSFP28(未実装) 4x GTY 4TX/4RX (max 28.125Gbps) 4x GTH 8TX (max 16.3Gbps) 4x GTH 8RX (max 16.3Gbps) USB3.0×1 USB-UART×1 1Gb Ether(RJ45) DP1.2 |
拡張コネクタ | FMCコネクタ×2(LPC,GTはアサインされていません) PMOD×2 |
switch/LED | 基板上に搭載 |
電源 | ATX |
動作時温度 | 0~50℃ |
動作時湿度 | 20-80%(結露なきこと) |
外形寸法 | MicroATXボードサイズ (243.8mm×243.8mm) |
FPGAコンピューティングプラットフォーム「M-KUBOS」の採用事例を紹介します。
M-KUBOSは、PALTEKの自社開発製品である、PCIeプラットフォーム「DATA BRICK」とFireFly™で接続することができ、8K映像のデータ処理や8K映像を用いたAIプラットフォーム(内視鏡の映像から病片を選ぶなど)として活用することが可能です。
5G時代に期待されるMECまたAIの推論処理において、高速データ処理を行うことが可能なFPGAコンピューティングプラットフォーム 「M-KUBOS」。
TECHブログでは5回にわたり、その概要や活用の方法などを詳しく紹介しています。