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PetaLinux® ビルド時間の短縮方法

PetaLinux® ビルド時間の短縮方法

皆さん、こんにちは。
本ブログでは、petalinux® 2020.2を使用する際のビルド時間の短縮方法を紹介したいと思います。

目次

はじめに

PetaLinux® ツールは、AMD ザイリンクス社のプロセッシング システム上でエンベデッド Linux ソリューションをカスタマイズ、ビルドおよびデプロイするために必要なものをすべて提供します。

設計生産性の加速を目的とするこのソリューションは、AMD ザイリンクス社のハードウェア設計ツールと連動し、Versal®、Zynq® UltraScale+™ MPSoC、Zynq®-7000 SoC、および MicroBlaze™向けのLinuxシステム開発を容易にします。

背景

Vivado® ML EditionでXSAファイル(ハードウェア情報)を作成し、petalinux®ビルドするときに、デフォルトの設定では、早い時には数十分、遅い時には数時間、十数時間かかる場合があります。

以下の方法で、petalinux®ビルド時間を大幅短縮することができますので紹介します。
(検証した環境では、ビルド時間は約十分の一に短縮することができました。)

手順

1. AMD ザイリンクスのWEBサイトから以下のファイルをダウンロードします。(2020.2の場合)

Verを選択して、ページの下のほうにある下図の赤線で囲っているファイルをダウンロードします。

2. 以下のコマンドで保存したい場所に展開します。

(例:home/share/build/petalinux/2020.2/)

左右にスクロールしてご覧ください
>tar zxvf sstate_aarch64_2020.2.tar.gz
>tar zxvf downloads_2020.2.tar.gz

展開後、downloadsとsstate_aarch64_2020.2が生成され、
sstate_aarch64_2020.2.tar.gzとdownloads_2020.2.tar.gzを削除しても構いません。

3. 設定

3.1

左右にスクロールしてご覧ください
$ petalinux-config ---> Yocto Settings ---> Add pre-mirror url --->

にfile:///home/share/build/petalinux/2020.2/downloadsを入力し、保存する。

3.2

左右にスクロールしてご覧ください
$ petalinux-config ---> Yocto Settings ---> Local sstate feeds settings ---> local sstate feeds url --->

に/home/share/build/petalinux/2020.2/sstate_aarch64_2020.2/aarch64
を入力し、保存します。

3.3

左右にスクロールしてご覧ください
$ petalinux-config ---> Yocto Settings ---> [*] Enable BB NO NETWORK

3.4

/project-spec/meta-user/conf/petalinuxbsp.confに以下を追加します。

DL_DIR = "/home/share/build/petalinux/2020.2/downloads"
SSTATE_DIR = "/home/share/build/petalinux/2020.2/sstate_aarch64_2020.2/aarch64"


上記の設定で、ビルドの時間を大幅に短縮することができます。
(環境依存、加速率はおよそ数倍から数十倍)
設定は以上です。おつかれさまでした。


弊社ではFPGA設計や回路図設計、レイアウト設計、ソフトウェア設計、筐体設計などを受託開発しています。サービス内容をWEBサイトに掲載していますので、ぜひご覧ください。

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最後までお付き合いいただきありがとうございました。

参考資料

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