PetaLinux®の起動時表示ログを短くする方法

はじめに
今回は、AMD社のPetaLinux起動時表示されるログを短くする方法を紹介したいと思います。
この方法はデザインイン デバッグ完了後、起動画面をすっきりしたい(起動を速くしたい)ときに活用できる方法になります。
前提条件
PetaLinux Build完了
(デバッグ段階でこの方法で設定すると、表示情報が少なくなるため、お薦めしません)
使用ツール
PetaLinux® 2022.2
/proc/cmdlineを変更
/proc/cmdlineはPetaLinuxが起動時にKernelに渡されるパラメータ(ファイル)です。
まず、一度BuildしたPetaLinuxプロジェクトの下にある
project-spec/meta-user/recipes-bsp/device-tree/files/system-user.dtsiファイルを変更します。
- *
- 以下、画面は、PetaLinux環境のコンソール画面となります。
手順① コンソール指定の部分を見つける
BuildしたPetaLinuxを起動し、コマンド欄にcat /proc/cmdlineを入力し、コンソール指定の部分を見つけます。
$ cat /proc/cmdline
なお、具体的な内容はデザインに依存しますが、テスト用のデザインは以下のようになっています。
手順② chosenやquite等の追加
project-spec/meta-user/recipes-bsp/device-tree/files/system-user.dtsiを開きます。
以下の内容を追加します。(手順① cat /proc/cmdlineで表示された内容に基づいてchosen、quiteなどを追加します)
手順③ 前回生成したファイルを削除および再Build
system-user.dtsiを保存し、前回生成したファイルを削除し
$ petalinux-build -x mrproper --force
その後再Buildします。
$ petalinux-build
あとはいつもの通りにBOOT IMAGEを生成して完了です。
これでPetaLinux起動時に表示される数百ラインのログは以下のように100行未満になります。
- 注:
- 上図は、文字列までが読み取れる解像度ではありませんが、起動時のログ出力のイメージをお伝えするために
掲載しています。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
以上の工程で、PetaLinux起動時表示されるログが短くなりました。
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