【FPGA検証ノウハウ】Vivado™ロジックアナライザーを便利に使ってみる(Advanced triggerの使い方)~準備・概要編~
皆さん、こんにちは。
実機でFPGAの動作確認を行う場合、Vivado™に搭載されているロジックアナライザーを使うことが多いかと思います。
信号を選んで、値を設定して単純にトリガーをかけるだけならよいのですが、複雑な条件を設定してトリガーをかけたくなることはありませんか?
本ブログでは、ロジックアナライザーを便利にする「Advanced trigger」の使い方を紹介したいと思います。今回は準備・概要編です。
それでは、はじめましょう。
このブログは「FPGA設計ブログ一覧」の
6. 実機評価のひとつです。
目次
準備
まずは、動作確認を行う信号をロジックアナライザー(ILA)で観測する準備を行います。
詳細は、以下の記事を参考にしてください。
Set up Debug の最後にある「Advanced trigger」にチェックをいれることをお忘れなく!!
出典:Vivado™ 2020.2.2 Set up Debug画面(参照 2023/09/22)
Advanced triggerの文法や記述例
この「Advanced trigger」についてですが、
Vivado™ の Tools -> Language Templatesの Debug -> Trigger State Machine
の中に、文法や記述例があります。ご存じでしたか?
文法の一部
出典:Vivado™ 2020.2.2 Language Templates画面(参照 2023/09/22)
記述例
出典:Vivado™ 2020.2.2 Language Templates画面(参照 2023/09/22)
これ以外に、説明が書かれているのは以下のユーザーガイドとなります。
Vivado Design Suite User Guide: Programming and Debugging (UG908)
Advanced triggerの使い方の流れ
Advanced triggerの使い方は次のような流れになります。
- ①
- ロジックアナライザーに設定した信号を使って、トリガー条件(ステートマシーン)を「.tsm」ファイルに記述します。
- ②
- トリガーモードを「BASIC_ONLY」から「ADVANCED_ONLY」に変更します。
出典:Vivado™ 2020.2.2 Hardware Manager hw_ila_1画面(参照 2023/09/22)
- ③
- トリガー条件を記載した「.tsm」ファイルを指定します。
読み込まれると別のタブにその内容が表示されます。
もしくは、タブに直接条件を書くことも可能です。(保存可能です)
出典:Vivado™ 2020.2.2 Hardware Manager hw_ila_1画面(参照 2023/09/22)
- ④
- 読み込んだ(もしくは修正した)トリガー条件をコンパイルします。
出典:Vivado™ 2020.2.2 Hardware Manager hw_ila_1画面(参照 2023/09/22)
- ⑤
- エラーが出た場合は、修正します。
- ⑥
- 準備が整ったらいつも通り「Run trigger」を実行します。
- ※
- 実行中のステートやフラグはStatus の中に表示されます。(遷移が早い場合、目では見えません)
出典:Vivado™ 2020.2.2 Hardware Manager hw_ila_1画面(参照 2023/09/22)
いかがでしたでしょうか。
Advanced triggerの使用までの一連の流れを記載しました。
次回はトリガー条件の書き方を紹介したいと思います。
最後までご覧いただきましてありがとうございました!
これからもブログを通じて、皆様の設計にお役立てできればと思います。
次回のブログもどうぞよろしくお願いいたします。
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