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【回路設計ヒント】Spartan®-6 FPGA ファミリから Spartan®-7 FPGA ファミリへの置き換え ~電源編~

【回路設計ヒント】Spartan®-6 FPGA ファミリから Spartan®-7 FPGA ファミリへの置き換え ~電源編~

みなさんこんにちは。世界的な半導体の供給不足等で設計開発に影響が出ていてAMD ザイリンクス社のSpartan-6® FPGA ファミリから Spartan-7® FPGA ファミリへの置き換えの需要が高まってきています。そこで5回にわたって、回路設計の観点で置き換え時のポイントをお伝えしていきたいと思います。

今回は電源に着目します。

なお、本ブログ内で掲載している値などは標準的なデバイスのものを掲載しています。
低電圧品などは異なる場合がありますのでデータシートをご確認ください。
また、表は一部を抜粋して掲載しています。掲載以外の部分についても必ずデータシートをご確認ください。

※引用した参考資料のページ数はバージョンにより異なる場合がございますので、予めご承知おきください

それでは始めましょう。

目次

電源端子と推奨動作電圧

VCCINT・VCCAUX ともに電圧が変更になり、VCCBRAM が新たに追加となります。
VCCAUX は、Spartan®-6の-1L品だけが2.5Vでしたが、Spartan®-7は-1L品でも他と同じ1.8Vです。
その代わり追加になったSpartan®-7 のVCCBRAM は-1L品だけ0.95Vになっています。
暗号化用バッテリー端子が、VBATTからVCCBATに名称が変わり、使用できる電圧範囲も3.3~1.0Vから1.8~1.0Vに変わっています。

※画像クリックで大きな画像が表示されます。

Spartan®-6

DS162

Spartan®-7

DS189


最大定格

電圧の変更に伴い最大定格も変更となっています。

※画像クリックで大きな画像が表示されます。

Spartan®-6

DS162

Spartan®-7

DS189

電源シーケンス

要求される電源の標準的なRamp Timeは変わりありません。
電源の投入・切断順番について、Spartan®-6は特に要求はありませんでしたが、Spartan®-7ではVCCOとVCCAUX間の電圧差がTVCCO2VCCAUX時間以上2.625Vを超過しないという要求が追加となりました。
なお、Spartan®-7はこれ以外の要求はありません。

※画像クリックで大きな画像が表示されます。

Spartan®-7

DS189


コンデンサの数

トランシーバ用電源

トランシーバの電源についてですが、Spartan®-7はトランシーバ搭載品がないため存在しません。

必要な電流容量

各電源で必要な電流容量については既存デザインのインプリを行いvivado power report をご覧ください。

まとめ

  • ・VCCINT・VCCAUX電源の電圧が変わる
  • ・VCCBRAM電源が追加となる
  • ・バッテリー端子の名称と電圧範囲が変わる
  • ・各電源の定格が変わる
  • ・既存のデザインで消費電力の見積りをする

いかがでしたでしょうか。今回は以上となります。
次回はI/Oに着目します。最後までお付き合いいただきありがとうございました。

 

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